19歳で精神科に3ヶ月入院した話(3)

入院した病院では、最初保護室に入りました。
ナースセンターの隣にある部屋で、監視カメラがついています。
もう一人、意識混迷の女性患者さんと2人でした。
トイレはおまるでします。
ベッド以外とおまる以外、何もない部屋です。

思春期ということで、おまるはやめてトイレに行かせてもらえるようになりました。
食事も保護室に運ばれ、トイレ以外で部屋から出ることはありません。
一週間くらい保護室にいました。

保護室では暇だったので、食堂にあったファッション誌を持ってきてもらって読んでいました。
男性の看護師さんで、Iさんという人とよく会話しました。
Iさんは夜勤だったので、話す時間が多かったからです。


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また、ナースセンターの女性看護師さんたちとも仲良くなりました。
「看護師さんになりたいなぁ~」というと、
私の頭にナースキャップを被せて、チェキを撮ってくれました。
看護学校の女子生徒さんたちとは同世代なので、女子トークしました。
同い年の女の子なのに、私は精神科に入院。
みんなは看護師の卵として勉強やバイトなど青春真っ盛りです。
自分と比較してつらくなることもありました。

恋愛の話も出て、Fくんのことを思い出さないでもなかったのですが、
本当に毎日まったく自由がなかったので、それどころではありませんでした。
むしろ、入院してこんなにつらい思いをするまで、Fくんに振り回されていたのだ、
自分がつらいばかりの恋愛なんて嫌だ、と思いました。

少しずつ保護室から出る許可がおりて、
食堂で大勢の人と一緒に食事をするようになりました。
そうなると精神科病院独特の困ったことがあって、
20~30代の男性患者さん数名が食事に誘ってきたり、いろいろうるさいのです。

私にだけ言っているのではなく、若い女性には見境なく全員声をかけているのです。
保護室の前で「さくらさ~~ん!出てきてくださ~~い!」と叫ぶ男性患者さんもいて、
下手に断ると何をされるかわからず怖かったです。

保護室にいるもう一人の意識混迷の女性は、会話もほとんどできない状態で、
一日中暴れていたため、拘束されていました。
すごく気の毒に思い、私ももし病気の発見が遅かったら、
こんな風に悪化していたのかもしれない、と思いました。

一日中、女性が泣きわめいているので、看護師さんたちが交代でなだめています。
本人が一番つらいのだろうけど、看護師さんも大変だと思いました。
食堂に行くと、精神病棟なのにお年寄りの患者さんが多くてびっくり。
意識もしっかりしている人もいましたが、高齢者の人はほとんど預けっぱなしで、
老人ホーム代わりになっている様子でした。

一週間して、経過良好ということで大部屋に移ることになりました。
もともとタクシーで行ったので、任意入院という扱いだったようです。
窮屈な毎日に飽きはじめて、入院させた親を恨む気持ちが強くなってきました。
でも、親は両親ともほとんど見舞いに来ません。

病院の様子がわかるにつれて、本当に退院できるのか、
入院したことで病気が良くなるのか、怖くなってきました。
患者さんはやはり重度の人も多く、
「自分もこんな風に狂ってしまうのだろうか?」
「私は一生ここに預けられたままなのではないだろうか?」
と、不安な毎日でした。


移動した大部屋は、女性6人の部屋でした。
60代くらいの老齢の方から、30代の方までいましたが、
私が一番若かったです(そりゃそうだ)。

一人の女性患者さん、Oちゃんという40代の人は、
こちらの病院の“主”と名乗っていました。
ご家族もOちゃんに帰って来てほしくない、世間体が悪い、ということで、
お金だけ送ってきて、預けっぱなしなのだそうです。
Oちゃんのご家族は誰も面会に来ず、必要な衣類や雑貨だけ送ってきます。

Oちゃんはたしかに精神病っぽい人でしたが、明るいし、人に危害を加えることはしません。
毎日わずかなお小遣いでおやつを買うのが楽しみで、
オフコースや安全地帯が好きみたいで、「この歌知ってる?」とよく歌ってくれました。

Oちゃん自身が、自分がおかしくなってしまったことをわかっていて、
家族に見捨てられたこと、もう恐らく退院も外出もできないこと、
一生結婚もできず、この病院で過ごすしかないということを話してくれて、
気の毒に思うし、Oちゃんの健気さや諦観した明るさを見て、強い人だと思いました。


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隣のベッドのM子さんは、心療内科のカウンセラーだったそうです。
カウンセラーさんでもうつ病で入院するんだ!とビックリしました。
バブル世代に、ジュリアナ東京でお立ち台に上がった話をしてくれました。

M子さんは一家そろってクリスチャンで、
考え方に一本芯が通ってるというか、信念があるというか、
何かを信仰している人特有の、安定感がありました。

M子さんのご家庭、旦那さんなどもいろいろあったようですが、
ご本人はいつも女性らしく、可愛らしい方でした。
当然、男性患者さんの猛アタックを受けて悩んでいました。

当時の私は子供すぎてM子さんの事情を理解することができなかったのですが、
たくさんのトラブルを抱えていて、一番つらい時期だったようです。


(続く)

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